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19年11月 初診 男性 31歳

この患者さまは、私が講師をしている整体学院の生徒さんで、講義中に生徒さんをモニターとして実際に治療をしたうちの一人で、左背部に長期にわたる慢性の痛みがある方でした。

(現病歴)
約3年前に重い荷物を持っている時に痛めた。身体をひねったり、前屈、左の上肢の挙上で痛みが出る。その後、しばらくたっても痛みが引かないため整形外科を受診。
診断は、骨は異常なし。左背部の捻挫といわれ、レーザー治療とシップをしてもらったが、4~5回治療して全く改善しないので通院を中止。それ以降、治らないものと思って一切の治療をしていない。同じような症状が今も続いている。

(検査)
1:左前鋸筋(第8肋骨起始)の筋筋膜障害。
2:胸椎8番の関節機能障害。

(施術)
上記の障害を、東カイロプラクティック独自のNMRT(神経筋反射テクニック)でタッチするような安全で無痛なテクニックで障害を取り除いた。

(結果)
一回の治療で全ての症状消失。

2~3分のちょっと触っているだけの治療で症状が取れてしまったので、ビックリしていた。(3年間この痛みで苦しんできたのは何だったのかなという思いだったようです)

別の原因がなければ、これでもう症状は出ないと思います。

(考察)
この患者様の場合、左第8肋骨付着の前鋸筋の受容器が抑制されていました。その結果周辺の筋線維が拘縮を起こしたためにこの筋を伸展するすべての動作で痛みが出ていました。

しかし、この筋筋膜障害の本当の原因は胸椎8番の関節機能障害だったのです。それは、抑制鑑別検査を行うと痛みが無くなるのですぐに判ります。

したがってこのケースでは、先に胸椎8番を治療して、残る前鋸筋の障害を後に治療しなければならないのです。主な原因を先に治療することで、残りは治療しなくて済むケースがよくあるからです。(極力、体への刺激を減らすため)

この患者様のように、自分の痛みが治らないと思っている方々が沢山います。機能障害は正確に治療しないと何十年と続く事がよくあります。逆に、緻密に正確に治療すれば治る方が断然多いのです。

このように長期にわたって痛みが継続している疾患の多くは、情動系が絡んで心の不安や怒りが交感神経を興奮させ、末梢の血管が収縮して循環が悪くなり、発痛物質が蓄積し、また痛みが出るという悪循環が形成され、痛みがいつまでも続く慢性痛になっていくのです。

慢性痛からの脱却は、劇的な症状の改善による心の安心感(治らないという心の不安や怒りがとれる)がこの悪循環を断つ1つの大きな要素となります。

正確な治療とは、主訴につながる可能性のある筋肉から筋筋膜障害の筋を鑑別し、その障害の要であるトリガーポイントを特定し、その筋の障害の分類に合わせて治療テクニックを使い分けていくことが重要です。

この場合は、そのトリガーポイントが一次原因のときです。この患者様のように2次性の場合、要するに別の原因がそのトリガーポイント形成に関与している場合は、その根本原因を特定して治療しなければなりません。

主な別の原因は脊椎、上部頚椎、頭蓋、仙骨、手足の障害による反射や内臓反射、経絡、心の問題などです。体中のあらゆる所が障害の根本原因になりうるわけです。これらの障害を正確に検査、鑑別し、適切なテクニックを選択しなければ障害を改善させることはできないのです。

このように高度な医学知識と繊細な手技感覚が要求されるため、癒やしのマッサージやシップ、電気治療などで複雑な障害を改善させるのは難しいということがお判り頂けたと思います。
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テーマ : 医療・病気・治療 - ジャンル : 心と身体

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